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エレベータの点検とリニューアル!マンション所有者が知っておくべきこと

エレベータのメンテナンス

今やマンションの設備としては当たり前のエレベーターですが、しっかりとした計画に基づいてメンテナンスやリニューアルを考えていかなければなりません。

今回はエレベーターの点検方法、リニューアルについてマンション所有者が知っておくべきことについてご紹介していきます。

エレベータの種類

まずはエレベータの基本から説明していきます。

エレベーターは「昇降機」とも呼ばれ、人や荷物を載せ、主に垂直方向に移動させる機械装置を言います。

マンションで採用されているエレベータは油圧式とロープ式が主流です。

前者は中低層の建物用で、機械室が1階に設置される場合が多いです。後者は一般的で、低層の建物から高層の建物まで幅広く採用されており、通常は、最上階に機械室が設けられていますが、最近では「機械室レス」タイプもあります

マンションに設置されているエレベーターは、基本「人」を対象にしており、6人乗りや9人乗りが一般的です。

エレベータの点検方法

エレベーターの点検

そんなエレベーターの点検方法はどのようなものがあるのでしょうか。エレベーターはその特殊性から、メンテナンスについて関係法令で定めがあります。

定期検査

定期検査は、建築基準法第12条で実施が定められており、おおむね6ヶ月~1年ごと(特定行政庁などでは1年ごと)に、所管省庁告示で厳格に定められた基準に適合しているか否かを、一級建築士か二級建築士、または昇降機検査資格者がチェックすることになっています。

定期検査が行われるとエレベーターのカゴ内に、検査済証マークが掲示されますので、実際に目にする方も多いと思います。

定期検査の費用は、エレベーターの方式、大きさ、台数によって様々ですが、おおむね2万円~5万円(1台あたり)が相場と言えます。

保守点検

保守点検は、建築基準法第8条を根拠条文とし、財団法人日本建築設備・昇降機センターの「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」により、概ね1ヶ月以内ごとに専門技術者による保守点検や補修を行わせなければならないと明記されております。

保守点検の費用は、その契約形態やオプション範囲、エレベーターの方式、大きさ、台数によって様々ですが、一つの目安としては、おおむね次のようになります。

油圧式・ロープ式の場合FM(フルメンテナンス)POG(パーツ・オイル・グリス・メンテナンス)
保守点検(1台あたり)5万円~6万円3万円~4万円

以上から、一般的に毎月の保守点検、年1回の定期検査というサイクルで、エレベーターのメンテナンスが行われています。

エレベータ会社

メンテナンスを行うエレベーター会社は、大きく「メーカー系」・「独立系」に分かれます。

メーカー系のエレベータ会社

メーカー系では、いわゆる「5大メーカー」と言われている会社で、

  • ㈱日立ビルシステム
  • 三菱電機ビルテクノサービス㈱
  • フジテック㈱
  • 東芝エレベータ㈱
  • 日本オーチス・エレベータ㈱

があります。

独立系のエレベータ会社

  • エス・イー・シーエレベーター㈱
  • ジャパンエレベーターサービスホールディングス㈱
  • 阪神輸送機㈱
  • 京都エレベータ㈱
  • ㈱自強輸送機

などがあり、エレベーターのメーカー問わず、メンテナンスの対象としています。

メーカー系、独立系の、メリット、デメリットは次のとおりです。

メリット・デメリットのまとめ表

 メーカー系独立系
メリット1.基本自社系列のエレベーターが対象なので、信頼できる豊富なノウハウが蓄積されている。
2.組織が大きく、機動力が高い為、地震時等の緊急対応で信頼ができる。
コストが比較的安い
デメリットコストが比較的高いノウハウ的にはメーカー系には及ばないケースもある。
※懸念される部品供給に関しては、過去の訴訟や公正取引委員会の勧告等により、現在はクリアになっています。

全国のエレベータの管理状況

全国にはエレベーターが約100万台あると言われていますが、その100万台のエレベーターのメンテナンスを、メーカー系が8割、独立系が2割の割合で担っています。

まだまだメーカー系のエレベーター会社が大きなシェアを占めており、コストよりも、「安心」重視のニーズが強いと言えます。

エレベータのリニューアルの時期

リニューアル工事の概念

メンテナンスをいくらしっかりと行っていたとしても、いずれはリニューアル(交換)をしなければならない時期がきます。

では、どれぐらいの時期にリニューアルを検討するべきなのでしょうか。

その際、ひとつの目安になるのが、耐用年数です。

耐用年数

税法上の耐用年数

耐用年数とは、税法上定められた、償却資産の利用に耐えることのできる期間をいいます。エレベーターの償却年数は17年と定められていますが、メンテナンスがしっかり行われている日本で、17年で寿命を迎えるエレベーターはあまりありません。

そこで、次の目安になるのが、業界団体等で示されている考え方、期間です。

業界団体による耐用年数

一般社団法人 日本エレベーター協会によれば、専門の技術者による、適切なメンテナンスを行うことによって、エレベーターは故障等のトラブルを未然に防ぐことができ、結果、耐用年数も大幅に引き延ばすこともできる、と示しています。

ほかにも、BELCA(公益社団法人 ロングライフビル推進協会)では、適切なメンテナンスを行っている場合は25年、(財)マンション管理センターのガイドラインでは30年といった基準が示されています。

定期的なメンテナンスで長く使う

おそらく、マンション管理会社などは、まず税法上の耐用年数である「17年」を基準にリニューアル提案をしてくるでしょう。

それがダメなら、「20年~25年」。

リニューアルを提案する側からしたら、出来るだけ短いサイクルでリニューアルしてくれた方が儲かりますからね。

しかし、経済面を考えると短いサイクルは必ずしも良いとは言えませんので、管理組合としては注意が必要です。

実情を踏まえ、定期的なメンテナンスを前提として、28年~30年程度を目安として、リニューアルを検討してみてはいかがでしょうか。

エレベータのリニューアルの期間と費用

リニューアルの期間とコスト

次に気になるのが、リニューアルの期間、費用です。リニューアルには、一体どれぐらいの期間、費用が必要なのでしょうか。

環境や条件によって様々ですが、目安としては下記の通りとなります。

全撤去型リニューアル

  • 1カゴあたり、1,500万円前後のほかオプション費用
  • 期間は、概ね3週間から4週間

準撤去型リニューアル

  • 1カゴあたり、1,000万円前後のほかオプション費用
  • 期間は、概ね2週間から3週間

制御系リニューアル

  • 1カゴあたり、500万円~700万円前後のほかオプション費用
  • 期間は、概ね1週間

費用に関しては、行政などの補助金を利用するなど、コストを抑えることも検討しても良いかもしれません。

エレベータリニューアルの注意点

実際にリニューアル工事を検討することになると、費用以外にも様々な注意点があります。

主だった注意点をまとめてみました。

住民間のリニューアルに向けた合意形成

住民の合意形成

エレーベーターという設備は、全住民が利用する設備ではありません。

利用するのは2階以上の階層に居住する住民で、1階の住民は利用しない設備です。

エレーベーターのリニューアルには多額の費用がかかりますが、通常その費用は全住民の負担する積立金などが当てられます。

しかし、普段の生活の中で利用しない1階に居住する住民からは、「なんで使わないのに負担しなければならないのか。リニューアルは2階から上層階に居住する住民で負担するべき。」なんて主張も聞かれます。

区分所有法第19条では「各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」と規定しています。

同法を受けて、一般的な管理規約には、持分(住戸の専有面積)の割合に応じて負担するよう管理費等の負担割合を定めています。

つまり、一般的な管理規約では「設備を使う使わない」の基準で定められていない場合が多いのです。

実際に裁判が行われたケースも

エレベータのリニューアルの費用分担について実際に裁判で争われたこともあるのですが、管理規約の定めなどから1階住民の主張は認められませんでした。

もちろん、リニューアルの際に管理組合の特別決議などで1階住民は負担しないなどの取り決めが認められれば問題ありませんが、通常はエレーベーターのリニューアル費用はマンション全体で負担するという考え方でまとめていく方向性になるでしょう。

納得しない1階住民には、専門家を交えた丁寧な説明(リニューアルによるマンション全体の資産価値向上等)が必要になる場合がありますので、注意が必要です。

リニューアル会社の選定

リニューアル会社を選定する時は、複数社で相見積もりをとることはもちろんですが、単に価格の比較だけではなく、コンプライアンス(法令遵守)に基づいた、時代背景や住民のニーズを踏まえた提案をしてくれるリニューアル会社か否かを見極めることが大切です。

選定選定ポイント

  • 現行法規に基づいた、行政や民間審査機関への建築確認申請がスムーズにできるか。
  • 将来の住民構成等を勘案(稼働率、台数、省エネ等)した提案をしているか。
  • 時勢を踏まえた防災的(緊急防災装備設置等)、防犯的(防犯カメラ等)観点からの提案をしているか。
  • 高齢者や傷害者の住民を意識した仕様(車椅子乗降がし易い、救急隊の使用するストレッチャー乗降ができるトランク付き等)の提案をしているか。

リニューアル施工中の対応策

リニューアル施工中エレベーターが使用できなくなることもあるので、対応策を十分検討しておかなければなりません。

確認ポイント

  • 全般的な、安全の確保。
  • 高齢者、障がい者などの代替搬送手段の確保。
  • 騒音、粉塵等、リニューアルに伴う関連ストレスのマンション住民及び周辺住民への防止策。

このように、エレーベーターのメンテナンスやリニューアルには、専門的な要素が少なくないので、管理組合が自主的にコントロールをするのは難しい場合があります。

まとめ

マンションのエレベーターについて、保守点検からリニューアルまで、知っておくべきことについてご紹介しました。

ぜひ、正しい知識を持って、エレベータの維持・メンテナンス、そしてリニューアルを行ってください。

   

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