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マンションと裁判

マンションの裁判

マンションも、人間と同様、好むと好まざるとにかかわらず、紛争の当事者となり、訴訟(裁判)をせざるを得ないことがあります。

マンションの管理組合が原告となって、入居者・区分所有者(マンション関係者)やマンション関係者以外の第三者を被告とする裁判、逆に、マンションの管理組合が訴えられて被告となる裁判、いずれもあり得ます。また、マンションの入居者(区分所有者)同士の裁判もあります。

今回はマンションの訴訟について考えたいと思います。

管理組合は裁判ができるのか

管理組合法人は、原告にも被告にもなれます。法人格のない管理組合は、普通に管理組合活動をしている実態があれば、すなわち、規約の定めに従って、代表者が選任され理事会・総会活動によりマンションが運営されていれば「権利能力なき社団」と呼ばれて、法人と同様に裁判を起こせるし、訴えられもする、ということになります。

理組合に関わる裁判例としては以下の3パターンが考えれらます。

1.管理組合VS建設会社・デベロッパー

マンション建築の過程で設計施工に偽装があった、建築基準法に違反する違法建築があった、等(昨今では旭化成建材の問題など)

2.管理組合VS第三者

マンションの建築が他者の眺望を遮った・風害を引き起こした、他者の建築によりマンションの眺望が遮られた、何らかの事故によってマンションの建物・設備が壊された、マンションの建物不良(例えば、外壁タイル 落下)により人を傷つけた、等

3.管理組合VS区分所有者(入居者)

駐車場の使用やペット飼育に関する規則について内容や制定手続に瑕疵がある、専有部分の用法違反・迷惑行為がある、管理費の多額の滞納が生じている、等。

区分所有法が定める特殊な訴訟

ある入居者の違法行為によって他の入居者に損害を与えた場合、損害を被った入居者が損害を与えた入居者に対して、不法行為に基づく損害賠償を請求できるのは当然です(民法709条)。

ただ、マンションにおける区分所有関係は、一般の近隣関係とは異なる、いわば、密着した共同生活関係です。この共同生活関係の秩序を守るため、区分所有法は、区分所有者やそれ以外の専有部分の占有者(賃借人等)に対し「区分所有者の共同の利益」に反する行為を禁止し(6条)、違反行為をする者に対して集団で(つまり、管理組合が)とりうる特殊な訴訟手続を定めています。

義務違反行為の差止請求(57条)

区分所有者又は占有者(賃借人など)が、区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合、またはするおそれがある場合、管理組合は、その行為を停止し、行為の結果を除去し、またはその行為を予防するため必要な措置をとることを請求する訴訟を起こすことができます。要件は、総会の普通決議です。いわゆるシェアハウスが広まっていますが、マンションの専有部分を託児所として使用した事案について差止請求を認めた判例があります。

差止請求するだけでは区分所有者の共同の利益が図れない場合のことを考えて、違反行為者を区分所有関係から排除する訴訟も設けられています。

使用禁止請求(区分所有関係からの一時排除、58条)

違反行為者が区分所有者である場合、管理組合は、相当の期間、当該区分所有者の専有部分使用を禁ずる請求をする訴訟を起こすことができます。要件は、総会の特別決議(区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成)です。各地で他の暴力団と対立・抗争を繰り返している暴力団が専有部分を実質上その拠点たる事務所としていた事案について、3年間の使用禁止を命じた判例があります。

競売請求(区分所有関係からの終局的排除、59条)

差止請求や使用禁止請求では区分所有者の共同の利益が図れない場合には、管理組合は、最終手段として、当該違反行為者の区分所有権・敷地利用権を競売することができる旨を宣言する判決を求めて訴訟を起こすことができます。

違反行為者を完全にマンションから追い出すための訴訟であり、要件は、総会の特別決議(区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成)です。この判決が確定すると、管理組合は、民事執行法の規定に基づき裁判所に競売の申立をすることができます。前記の使用禁止請求と同様の事案で競売請求を認めた判例があります。

占有者に対する引渡請求

賃借人等の占有者の義務違反行為について差止請求では区分所有者の共同の利益が図れない場合には、管理組合は、占有者が専有する部分の管理組合への引渡を請求する訴訟を起こすことができます。

要件は、総会の特別決議(区分所有者数の4分の3以上かつ議決権の4分の3以上の賛成)です。この判決が確定すると、管理組合は、民事執行法の規定に基づき専有部分引渡の執行をすることができ、引渡を受けた管理組合は、その専有部分を権原者(区分所有者)に引き渡すことになります。

今後増えていくであろう管理滞納の裁判

今後、増えていくと予想されるのが、多額の管理費滞納の事案でしょう。

財産一般に対する強制執行や、区分所有法7条の先取特権の実行としての区分所有権の競売など、一般の債権回収手段によっては滞納管理費を回収できないような場合という限定は付きますが、59条の競売請求が可能で す。この場合、7条の先取特権の実行としての区分所有権の競売とは異なり、民事執行法の「無剰余取消」は適用されず、抵当権者など優先順位の担保権者がいるために管理組合に配当が見込めない場合(無剰余)であっても、競売は有効です。59条の目的は、未収金の回収というよりも、違法行為者を区分所有関係から排除して、管理費未収の増額を食い止め、区分所有者の共同の利益を回復・確保しようとすることにあるからです。

管理組合が当事者となる訴訟と管理会社の役割

管理組合が紛争に直面した時、管理会社はどのような対応を求められるのでしょうか。

「これは法律案件なので弁護士に任せましょう、ついては、弁護士費用は幾らかかります」管理会社がそのような単純な対応しかしないのだとしたら、それはちょっと寂しい話です。

マンション管理の実務・区分所有法は、門外漢の弁護士にはなかなか難しい分野で、この分野を専門にしている弁護士は、そう多くはいません。マンション管理の現状や当該事案を正確に分析して、それに対する法的措置を弁護士に提案し弁護士をリードしていく位でないと、質の高い管理会社とは言えないと思います。

管理費会計が決して楽ではないのが多くのマンションですから、管理組合の本人訴訟(弁護士を立てずにする裁判)を側面から支援して、問題の解決を図るスキルをもったスタッフを擁する管理会社もあります。訴訟案件に対する対応は「管理会社の質」を見極める試金石になっていくでしょう。

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